子どもの問題行動の捉え方
お子さんがいらっしゃる方はよくわかると思いますが、学校の先生から電話がかかってくるだけでドキッとしませんか?(笑)
私も携帯の着信履歴に小学校や中学校の名前があると、何かあったんやろか…と不安な気持ちになります。
ましてや、それが自分の子が友達にケガをさせたとか、物を取ってしまっただとかのトラブルを起こしたという連絡だったら、とても嫌な気持ちになりますよね。さらには、何回もトラブルの連絡が重なってくると、親御さんの精神的な負担はかなりのものです。
何回か同じようなトラブルが続くと、先生に対する不満も出てきます。
私は学童で指導員をやっているので、学校の先生とは違う立場にいるためか、そういったことがあったお母さんから先生への愚痴を聞くこともよくあります。「先生はうちの子ばかりを悪く言う」「先生に解決する能力がないだけなんじゃないの?」などなど。
私は全力でその愚痴を受け止めつつ、少しアドバイスのようなものもします。
実は、子どもの問題行動には傾向があるときが多くて、同じようなトラブルを繰り返すときは、ちょっと冷静になって分析してみるといいんです。
誰かの物をとる
キラキラしたもの、変わった形のもの(キーホルダーとか)を繰り返しとる子は、こだわりが強い子が多く、発達に偏りがみられる場合があります。他人の物をとっているという感覚より、好きなものを集めている感覚のほうが大きいようです。こういうタイプのお子さんは、こだわりが強いがゆえに、友達付き合いや学校の生活にも困り感を抱えていることも多いので、スクールカウンセラーさんなどにも相談されることをお勧めしています。
また、物質的に恵まれているにもかかわらずスリルを味わいたいがために取ったり、妬みなどの感情から特定の子の持ち物ばかりねらったりすることもありますね。
友達にケガをさせる
学校や子どもの集まる場所に行っていれば、ケガは付き物です。しかし、故意に友達に手を上げたりすることが続くのは、その友達へのフラストレーションが溜まっている場合もありますし、自分の思いが上手く言葉で相手に伝えられず、腹立ちがマックスになって手を出してしまうこともあります。
あるいは、そもそも認知の部分からズレてしまっている場合も…。他の子ならじゃれた程度で終わる場合でも、空気を読むことが難しくて冗談が通じず、敵とみなして攻撃している場合もあります。こういう場合は専門の先生に相談されることをお勧めしています。
仲間はずれ、意地悪をする
仲間はずれや意地悪は、小さな子から大人まで、もうとにかくたくさんしますよね(笑)おかしなもので、大人でもそういう場面を見ることがあるのに、自分の子どもがする立場になると、すごく残念な気持ちになります。
これも、特定の子ばかりをターゲットにする場合があって、そういうときはだいたい妬みです。その子が羨ましいからいじめる、というのが多いですね。
あとは、自分よりちょっとどんくさかったり、勉強ができなかったり、気が弱かったりすれば、誰でもとっかえひっかえターゲットを変える子は、優位に立ちたい子です。誰かより優位に立ちたい子は何らでコンプレックスを感じたり、いい子でいたいために大人の前で我慢していたり、そういう子が多いです。
こんな感じで、子どもの問題行動の奥には、彼らの困り感から発信されるシグナルが隠されていることがあるんですね。
親という立場にいると、どうしても子どもが起こした悪事が許せず、厳しく叱って二度としないように言い聞かせることで済ましてしまいがちですが、それでは子どもの本当の問題は解決もされないどころか、見つけられもしません。
親子だと関係が近すぎて見えづらいものも、「子どもと関わる仕事をする大人」に相談すると、いくらか発見できることがあります。
なので是非、愚痴でも何でもいいので、まずはそういう第三者に相談してみてください。そういう窓口が2つ3つあると、なおいいですね。
親御さんには、あまり一人で抱え込まず、子どもの成長を見守ってくれる大人を他にも見つけて、子どもから発信されるシグナルを感じ取って欲しいと思います。
それを見つけることができれば、きっと未来は親子共々、良い方向に向かうと思いますよ。
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