空の目の話

ここ3周間、空から見下ろす、あの「目」が消えない。

突如として現れたあの日から、
僕も、隣の家のおばさんも、ずっとあの目を見上げている。

この間ふと気になって、自転車で街を見回ってみたけど、みんな、ずっとあの目を見上げている。

あの目は僕らを見下ろしているようで、何も見ていない。

ひたすら、僕らがあの目を見上げている。

そろそろ僕も、あの目から目を逸らすことが出来なくなって、僕はあの目と同一化する。

この世の視点はひとつになる。

ああ、見ることって、とても恐ろしいね。

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